エアブラシで必要な道具
エアブラシとは、圧縮空した空気を利用し、専用の器具(ハンドピース)から塗料を霧状に噴射させ、塗装をする機械です。
エアブラシ用コンプレッサーの選び方
コンプレッサーとは、圧縮空気を作り出す機械です。
エアブラシ塗装の際、必要になる道具の一つで、種類が豊富なため、用途や作業時間など、自分に合ったものを選ぶ必要があります。
エアブラシコンプレッサーの圧力
コンプレッサーの圧力の表記は、日本ではMpa・kgf/㎠で表記されていることが多いです。
コンプレッサーの圧力は、使用する塗料の粘度ににより、選ぶ必要があります。
ラッカーやアクリル塗料を使う場合は、0.05~0.08Mpaあれば、問題なく塗装できます。
圧力が強ければ、噴射するエアー量や塗料の吐出量を多くすることができ、霧を細かくし、早くきれいに塗り上げることができます。
圧力の調整ができるコンプレッサーだと、高い圧力での塗装は塗料を濃くすると広い範囲を一度に塗ることができ、薄くするとボカシ塗装などができます。
圧力を下げると、細かな狭い範囲などを塗装することができるので、様々なテクニックが身につき、いろいろな塗装方法にチャレンジできます。
エアブラシコンプレッサーの連続使用時間
コンプレッサーには、連続して使用する時間に限りがあります。
記載された使用時間以上に連続使用をすると、熱を持ち故障の原因になります。
連続使用時間内で休憩を入れる必要があるため、連続使用時間の長めのタイプが安心して作業ができます。
エアブラシコンプレッサーの作動音
作動音は㏈で表記されていて、数字が大きいほど作動音も大きくなります。
コンプレッサーは、大きく圧力が高いものほど作動音が大きくなりますが、供給方式の違いでダイヤフラム式よりもリニア式の方が静かになっています。
中には、静音のための加工がされているものもあります。
振動などで響く場合は、コンプレッサーの下にゴムマットなどを敷くと静音の対策になります。
アパート住まいや近所迷惑などを考えた場合、静音のものをおすすめします。
エアブラシコンプレッサーの比較
コンプレッサーには、タンク付きとタンク無しがあり、タンク付きの場合は、エアーを一旦タンクに溜めこむため、断続的にコンプレッサーを働かせ、作動時間を減らしています。
タンク無しのコンプレッサーでも、塗料を噴射させるときだけ、コンプレッサーを作動させるタイプもあります。
エアブラシコンプレッサーのレギュレータ
圧力調整ができ、圧力計が付いていて、ゴミや水分除去の役割を果たしてくれるものです。
レギュレータが付いていると、コンプレッサーの圧力が一目でわかり、エアー圧の調整もでき、空気中の含まれる水分なども除去してくれます。
レギュレターが付いていないものは、コンプレッサー出る圧力がそのままのダイレクトに出ますので、コンプレッサーが吸い込んだ空気中の水分や、ゴミ、ホコリまで出してしまうので、塗装に影響する場合があります。
エアブラシセットのおすすめ
正直、種類が多すぎて、どれがいいのか分からなくなります。
そういう場合は、エアブラシセットが販売されています。
塗料以外はほとんど揃っているので、購入後、塗料を買えば、すぐに使えるようになっています。
ただ、安さにつられて中国製などを買うと、当たりはずれがあるとのことです。
プラモデル作りによく使われているメーカーは、タミヤ・GSIクレオスをよく耳にします。
タミヤ エアーブラシシステム
模型メーカーなので、使いやすさと信頼性に定評があります。
1988年の発売以来、今でも塗装入門用として好評を得ています。
コンプレッサーは作動音が少なく、安定したエアーの供給にも優れ、初心者でも扱いやすいと評判です。
ハンドピースのノズル口径は0.3㎜で、細い線から広い範囲まで様々なパーツを塗り分けることができます。
電源は、別売のバッテリーパックとACアダプターの2電源あり、バッテリーパックの場合、場所を選ばずエアブラシの塗装が楽しめます。
GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L7 レギュレーター/プラチナセット
GSIクレオスの最上級のツールをまとめたセットです。
GSIクレオスは塗料の販売メーカーということもあり、多くのユーザーに使われています。
ハンドピースには、プロコンBOY WAプラチナ ダブルアクションタイプ 0.3mmノズルのスペシャルタイプがセットになっています。
価格は高めですが、レベルアップを目指している人におすすめです。
エアテックス エアーブラシ ワークセットMETEO
安価で使いやすいと評判です。
小型なので場所を取らず、手軽にすぐ使えて、空気量も3段階の調整ができます。
初めてのエアブラシの挑戦にもってこいの商品です。
塗料・薄め液
プラカラーには、ラッカー系・アクリル系・エナメル系などがあります。
塗料それぞれに特徴があるので、その特徴に合わせた塗料選びが必要です。
成分の強い塗料の場合、下地まで溶かす心配があったり、浸透性が強くプラスチックをもろくする塗料までありますので、使い分けには十分な注意が必要です。
エアブラシ(ハンドピース)
コンプレッサーから送られてきた圧縮空気を利用し、塗料を霧状に噴射させ塗装する道具です。
ハンドピースは、細かく小さい部分にもスプレー塗装ができ、繊細な表現まで可能にするスプレー塗装の道具です。
ネイルアートや釣り道具のルアー、絵画、ボディペイントなど広い分野で使われています。
プラモデル本体の塗装はもちろん、ウェザリング(汚し塗装)やジオラマ造りなどでも活躍してくれる道具です。
エアブラシ(ハンドピース)の種類
エアブラシの種類も多く、いろいろなタイプがあります。
シングルアクション
エアーと塗料の噴出がボタン一つで行えます。
塗料の吐出量は、本体の調整のツマミで行うため、塗装しながらの調整が困難です。
操作は簡単ですが、塗装中の塗料の噴出量の調整がしづらいため、使いづらいという意見と、逆に丁度いい量で固定すれば楽という意見に分かれます。
一定の範囲を塗装し続けるのであればいいのですが、プラモデルの場合、パーツの大きさや塗装範囲がそれぞれ違うため、調整がしずらいことは非常に面倒な作業になります。
ダブルアクション
種類が豊富で、多くの人に使われているエアブラシです。
操作はボタン一つですが、押す・引くの2つの操作があります。
押す:エアの噴出量の調整ができ、軽く押すと弱く、強く押すとエアが強く出ます。
引く:塗料の吐出量が調整でき、軽く手前に引くと塗料が細く少なく、いっぱいまで引くと広い範囲が塗装できます。
指先の感覚で多彩な塗装がで、細かな微調整ができます。
多くのユーザーに使われていて、私もその一人です。
トリガーアクション
塗料の噴射がボタンではなく、レバーになっているため、長時間の作業でも疲れにくいタイプです。
エアの噴出と塗料の吐出量が一本のレバーで行えるため、簡単に微調整ができます。
レバーを少し引くとエアが噴出され、さらに引くと塗料が出始めます。
レバーの引き加減で塗料の吐出量が変えられるため、扱いやすいです。
ハンドピースを選ぶ際、塗装方法や自分に合ったものを選ぶことが大切です。
ハンドピースは、ノズルの口径が選べ、その違いは、数字が小さいほど塗料が細く出て、細かい部品などや細い線などを描くときに便利です。
塗料の粒子の大きさや粘度によっては、詰まりやすくなる場合があります。
ノズル口径を大きくすると、広く広範囲塗の装ができます。
一般的に、0.2㎜・0.5㎜が良く使われています。
タミヤ エアーブラシシステム
タミヤ エアーブラシシステム というコンプレッサーの代わりにエアーカンを装着するエアブラシもあります。
電源を必要としないため、すぐに吹き付け塗装ができますが、缶のエアには限りがあるので、常にスペアのエアーカンが必要です。
GSIクレオス ガンダムマーカー エアブラシ システム
ガンダムマーカー エアブラシ システムは、専用ハンドピースの先端にガンダムマーカーを装着し、ガンダムマーカーのペン先の塗料をエアーで霧状に飛ばし、塗装するシステムです。
塗料の調合や、使った後の洗浄作業がないため、手軽にエアブラシ塗装が楽しめます。
塗装ブース
塗装ブースは、エアブラシなどで塗装をする際、エアブラシから噴射される霧状になった塗料を吸い込み、外へ排出してくれる換気扇のようなものです。
ラッカーなどの有害物質などを、人体に入れないだけでなく、霧状の塗料の散乱を防ぎ、臭いなども排出してくれます。
エアブラシ塗装や缶スプレーなどを使うと、必ず塗料が空気中に舞います。
その舞った塗料は、部屋のあちこちに広がり、ほかのプラモデルや、家具などに影響し、小動物などのペットにも悪影響を与えます。
自己満足だけで製作をするのではなく、周りの環境を配慮して、プラモデル作りを楽しみましょう。
塗装ブースは段ボールなどで、自作で作っている人も多いです。