素組みから楽しめるガンプラ、「ガンプラに興味はあるけど作ったことがない」また「昔作ったことがあって、また挑戦しようかな?」など、これからガンプラ製作に一歩踏み出し快適に制作を楽しめる便利な道具を紹介します。
最近のプラモデルは色分け済み接着剤不要と人体や環境に優しく、ランナーからパーツを切り離しながら立体パズルのように組み立てることができ、初めてでもキレイに仕上げることができるものが多くなってきています。
接着剤を使わないということは、パーツから接着剤がはみ出し指に付いてパーツ自体を汚してしまう失敗がなくなり、特にクリアーパーツなどは、きれいに仕上げることができます。
私の昔の経験で、カーモデルのヘッドライトなどクリアーパーツの接着で、乾いたときに白く濁るという経験を何度もしました。
今は、濁らない接着剤があるので、そのような失敗はなくなりましたが…
接着剤を使わないことで臭いの問題もなく、パーツを合わせる部分はハメ込むタイプになっているため、初心者・子供・女性でも気軽に組み立てることができます。
その仕上がりに感動すると、もっとカッコよくリアルに仕上げたいという欲が出てきて、もうちょっとステップアップしたいという人も多いです。
そして、自分の完成品を見たときに「この部分をもうちょっと丁寧に…」という最初の段階での処理の粗さなどに気付いてきます。
そんな時の「これ、必要かも」と思える道具をピックアップしてみました。
ガンプラの道具 ニッパー
プラモデルの制作のはじめの一歩はパーツの切り離しです。
一般のプラモデルの殆どがランナーという枠の内側にパーツが付いています。
外枠を「ランナー」と言い、ランナーとパーツを繋いでいる部分を「ゲート」と言います。
そのランナーからパーツのみを切り離して組み立てていきます。
そのため、切り離すための道具“ニッパー”を必要とします。
適当にねじったり曲げたりして切り離そうとすると、パーツの大事な部分まで折ったりしてしまうので、最初に必要で重要な道具になります。
ニッパーと言っても何でもいいという訳でもなく、パーツの狭い部分に刃先が入り込むような薄刃ニッパーが最も適しています。
ガンプラは、パーツ自体がとても小さいものが多く形も複雑です。
ランナーとパーツの間隔がとても狭かったりするため、無理にニッパーの代用品(爪切り・ハサミ等)などで切ろうとするとパーツに負担をかけ余計な部分が欠けてしまったりする場合があります。
また、電工ニッパーだと先が太いためランナーとパーツの間に入り込まない場合もあります。
プラモデル用ニッパーといっても、数百円のものから数千円のものまであり「最初だから試しに」という方は価格の安いものからチャレンジするのもいいと思います。
「これは楽しい」とハマったら、いいものをチョイスしてみては如何でしょう。良質なニッパーの切れ味にきっと感動します。
一度買えば永久品という訳ではありませんが、良質なものは切れ味がよく素早くカットすることができ、制作もスムーズに進みストレスなく楽しんで組み立てることができます。
ここでワンポイント!
ニッパーはパーツをランナーからの切り離しに多く使いますが、加工や改造のためにランナーの太い部分をカットすることもあります。
プラモデル専用のニッパーは高価なものほど刃先が鋭くなっているため、刃こぼれを起こしたり傷みやすいものもあります。
そのため、太いパーツのカット用には安価なニッパー、精密な部分のカット用には専用の良質なニッパーなど使い分けて使用すると、長持ちして使うことができます。
ガンプラの道具 デザインナイフ
“デザインナイフ”は先端の角度や強度がカッターナイフより優れているため、細かいカットや曲線をカットすることに適しています。
ビギナーがパチ組みのみでガンプラに取り組むなら、それほど多く使うことはないですが、ガンプラ製作を進ていくうちにパーツのゲート処理やデカールをカットしたり貼り付けするときなど頻繁に使う場面が出てきます。
この他、たくさんの使い道があり、デザインナイフがあれば…という場面が多々あるので事前に用意しておくことをおすすめします。
パーツの色分けをする場合にマスキングテープをカットする時や貼り付けをすりときに便利で、スジボリに挑戦する場合にも使えるアイテムです。
パーツをニッパーで切り離してもピッタリカットできない部分もあります。そして多少の凸が残ります。
そこで、ニッパーでのカットは無理をせず多少凸を残すようにして、残った部分を慎重にデザインナイフでカットします。
狭い部分にも刃先が入り込むので、ゲート跡を残さず仕上げることができます。
デザインナイフを使う理由は先端が細くぶれないことから、細かい作業向きと言えます。
その他、パーツの削りたい部分にデザインナイフの刃を垂直に立ててスライドさせることで、カンナを掛けるように平らに削ることができます。
ここでワンポイント!
デザインナイフの刃はなるべく新しいものを使うようにします。
切れの悪い刃で無理をして力を入れて作業をすると怪我の原因になります。
そして、ゲートは一気にカットしようとせずに、数回に分けて軽い力でカットすることが切り過ぎなどの失敗も防げます。
ガンプラの道具 ヤスリ
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ヤスリ掛けの目的は、“削る” “磨く” “ゲート跡を消す” “凹凸を無くす”など色々な目的があります。
ヤスリにもいろいろ種類があり、削る場合には“クラフトヤスリ”、磨きなどには“ペーパーヤスリ”を使うなど用途に合わせて使い分けることで、よりきれいに仕上げることができます。
簡単に表面処理をしたいというときにはメラニンスポンが非常に便利です。
メラニンスポンジは削り過ぎる心配が少なく、“磨く”という感覚で使うことができ、スミ入れのはみだしなど簡単に消すことができます。
ここでワンポイント!
ペーパーヤスリは紙なので、適当な大きさにカットしたり曲げたりと使い道は色々あります。
紙であることから、曲面などの面にはペーパーヤスリがとても役に立ちます。
しかし、指の腹など柔らかい部分で押し当てて削ると削りムラができてしまったり、パーツの角まで削れてしまうことがあります。
その場合、適当な平らなものに貼り付けると、力を使わず平らに削ることができ、ヤスリの番手を変えることができる大きなメリットもあります。
スチレンボードや100均の貼れるボードなどを利用すると、使いやすい大きさや角度など自分なりにアレンジでき、自分オリジナルのヤスリを作ることもできます。
ガンプラの道具 ピンセット
ガンプラの代表的なグレードはHG・RG・MG・PGなどがあります。
初心者から組み上げられるものから上級者向けまで様々なグレードがあり、特にRGやMGはパーツ数が多く、そのパーツ自体が小さく精密に作り上げられているため、難易度が高めになっています。
その小さく細かいパーツを組み付けるのに指ではなかなかパーツを組み付けることができない場合があります。
その小さいパーツを摘まみパーツを組む場所までサポートすることやシールを貼る道具としてピンセットが役立ちます。
ピンセットは数種類タイプがあり、デカールを貼るときやメタルパーツを取り付けるときはツル首タイプ、細かい部品を掴んだりハメ込むときなどはストレートタイプ、パーツを掴んだまま置いておくときは逆作用ピンセットなどを使い、それぞれの形状でパーツに合った形状のものを使い分けたりします。
精度の悪いピンセットを使用すると、先端のズレなどで小さいデカールを挟めなかったり、掴んだパーツを飛ばしてしまうこともあるので注意です。
ここでワンポイント!
ガンプラのシールはミリ単位のものが多いため、なるべく精密なものを使うことをおすすめします。
精密なピンセットほど、先端が鋭く尖っているので使用時と保管時には十分注意が必要です。
ストレートのものや先が曲がっているツル首のもなどのセットのピンセットが便利です。
ガンプラの道具 カッティングマット
作業する下敷きに“カッティングマット”が便利です。
この上で作業をすることで滑り止め効果もあり、パーツの紛失の防止やカッター等を使う際に切りやすくそして机やテーブルを傷めず作業ができます。
目盛りが振ってあるものが多く、真っすぐの線引きや長さを計ったり、シールのカットにも役立ちます。
目盛りのほかに、円形や分度器などいろいろなパターンが入っているものもあり、マスキングテープのカットに役立ちます。
マスキングテープをカットする際にマットに貼り付けても簡単に剥がすことができるので便利です。
カッティングマットにパーツの固定としてマスキングテープや両面テープでパーツを貼り付けておくことで、細かい筆塗りの時などにパーツが動かず正確に塗装することができます。
ここでワンポイント!
ガンプラはパーツ数が多いため、大きめのカッティングマットが使いやすくおすすめです。
カッター等で力を入れてカットする際は、カッティングマット自体に深いキズが付いてしまうので、カット専用に安めなもの用意しておくとストレスなく作業をすることができます。
ガンプラの製作にあると便利
ガンプラを楽しく作っていても時折家族に注意されることがあります。
製作に集中していると、なかなか周りのことが目に付かなくなり、いつの間にか散らかっていることが多いです。
気持ちよく製作をするためには、“素早く作業を中止できる・一旦休憩を入れてもすぐに製作に取り掛かれる”をモットーにすれば、食事の時間や急な用事などにも慌てることなく対処できます。
そこで、「こういうのがあったらいいな」など時間短縮・整理・手間を解決してくれるグッズがこちら
ガンプラの製作 パーツオープナー
ガンプラを組んでいる最中に組む順番を間違えてしまい、一度パーツ同士を外さなくてはならない状況がよくあります。
ガンプラのグレードを上げれば上げるほど組み方も複雑になっていき、説明書をよく読みながら進めていても、「しまった!ここは後からハメる場所だった」ということが多々あります。
一度パチ組みをしてから、バラして塗装するという場合もあり、パーツを外す行為は結構あります。
そこで、パーツをこじ開ける道具が“パーツオープナー”です。
スナップフィットタイプと安心していても、ハメ込む際に硬かったパーツなどはムリに外そうとすると破損してしまうこともあり、外す際、斜めになってしまうとパーツのハメ込み部分のオスとメスが欠けてしまうこともあります。
パーツオープナーを使ったからと言って確実ではないですが、力を使わず少しずつこじ開けられるので、パーツ破損のリスクはかなり減ります。
ここでワンポイント!
ピッタリはまって隙間のないパーツにパーツオープナーを無理に入れようとすると、かなりの力を必要としパーツを傷つけるどころか自分を傷ついてしまう場合があります。
隙間がなかなか出ないパーツなどは、パーツを傷めないように気を付けながらデザインナイフなどを使い、少し隙間を開けてからパーツオープナーを差し込むと楽に刃先が入り込みます。
同じようなもので、時計の電池交換工具も使えます。
ガンプラの製作 拡大鏡スタンドルーペ
ガンプラの小さなパーツの組付けやデカールを貼るときにスタンドルーペがとても役立ちます。
ガンプラのRG(リアルグレード)は1/144と小さいながらも精密な造りになっていて、パーツ自体もとても細かくハメ込みに苦労するときがあります。
ボディーが小さい分デカールも小さく、数の多いものもあります。
ガンプラのMG(マスターグレード)1/100はパイロットが付いているものもあり、塗装がとても困難です。
スタンドルーペは小さいパーツの塗り分けなどにもとても重宝し、LEDライトでパーツ照らしてくれるので、塗装のヘタクソな私でもそれなりに見える程度に塗装することができます。
目を凝らしながらの長時間の製作は身体にかなりの負担を掛けてしまうので、少しでも目に負担を掛けないようにするためと、老眼にはとても便利なアイテムです。
ここでワンポイント!
LED付きのスタンドルーペはパーツなどを明るく照らしてくれるのでとても便利で、はんだ付けの作業などパーツを固定したい場合は、アーム付きのスタンドルーペが便利です。
ガンプラの製作 接着剤
ガンプラの殆どがスナップフィット(ハメ込み)のものが多いですが、稀に噛み合わせが悪かったり、パーツが緩く外れてしまうことがあります。
そして、組む順番を間違えてパーツ同士を外す際に折ったり割ったりしてしまうことも良くあり、応急の補修に瞬間接着剤が役立ちます。
接着剤の他の使い方で、合わせ目を消すために接着しパテの代わりにしたり、弱い部分の強度を上げたりします。
ここでワンポイント!
瞬間接着剤は長期放置すると、いざというときに固まっている場合があります。
瞬間接着剤は水分などに反応するため、光・熱・湿気を避ける冷蔵庫が好ましいと言われています。
チャック付きの袋に入れて冷蔵庫で保存することで長持ちします。
冷蔵した場合、使うときは室温に戻してから使うことが望ましいです。
ランナースタンド
ランナーの仕分けや整理に役立つものが“ランナースタンド”です。
ガンプラを組み立てているうちにパーツのランナーの場所を探すのに苦労します。
グレードを上げていくごとに増えるランナーの数、並べておくにはかなりの面積が必要になります。
面積の大きいパーツを順番に立てて置ける!場所を取らずに一目で何番のパーツか分かることが嬉しいアイテムです。
時間短縮は勿論、作業スペースの確保、パーツを探すストレスからも解放されます。
なるべく邪魔にならないように考えながら工夫したり、自分で製作をするのも楽しいものです。
ツールボックス
道具の整理に卓上収納ボックスなどがあると非常に便利です。
ガンプラの製作で必要な道具を揃えていくと、あれもこれもと数が増え収納場所に困ってきます。
そして、製作中に必ず周りが散らかり、工具やパーツの位置が分からなくなってしまいます。
100均に行った際でも「これガンプラに使えるかな?」など、結構買ってしまいます。
そんなとき、ついでにペン立てや収納ケースなども見て回り、一緒に購入しておくと自分なりの使い勝手のいいスペースができ、作業も一層捗ります。
細かいパーツや、余ったパーツなどを収納保管しておくのにピルケースなども使えて便利です。
卓上ハンディクリーナー
ガンプラの製作において、作業スペースのゴミやホコリ、切りカス削りカスなどがあると仕上がりに左右します。
ちょっとの作業でもゲートの切りカスが出ますし、塗装の際でも塗料のキャップを開けるだけでカピカピになった塗料のカスが落ちてきます。
大きめのクリーナーを使用すると吸引力が強すぎるため、近くの小さいパーツまで吸い込んでしまう可能性もあります。
卓上ハンディクリーナーはコンパクトで邪魔にならず手に届く範囲で簡単に掃除ができる優れものです。
製作中パーツの切りカスなどが落ちても、簡単に素早く掃除ができるのでキレイな状態で作業ができます。
ガンプラの道具 まとめ
ガンプラを製作していく中で、「こんなものがあったらいいな」や「これ、ガンプラに使えそう」というものが沢山あります。
いろいろなアイデア商品に目を向けると新たな発見があり、「けっこう使える」という商品が続々と現れ、制作意欲を湧き立たせてくれます。
アイデア次第でひとつの道具が何種類もの使い道があることもよくありますので、道具もいろいろな使い方をマスターしてガンプラライフを楽しみましょう。