ガンプラのエアブラシ塗装を始める前に、どのような種類、仕組み、使い方があるか知っておけば、自分の塗装の用途に合ったエアブラシを選ぶことができます。
エアブラシハンドピースの種類
エアブラシのハンドピースを選ぶ際、大きく分けて3種類あります。
シングルアクション・ダブルアクション・トリガーアクションです。
シングルアクションは、一つの動作でエアーと塗料が同時に出るタイプです。
ダブルアクションは、一つのボタンでエアーと塗料の噴出が別々にコントロールできます。
トリガーアクションは、レバーの引き加減で塗料の噴出量を調整することができます。
それぞれ、特徴があるので塗装の用途により選び分けることができます。
エアブラシ ハンドピースのシングルアクション
シングルアクションとは、ボタンを押すと一度に塗料とエアーが同時に噴射されます。
エアブラシの後ろ側についているダイヤルで塗料の調節ができ、一定量の塗装には便利ですが一気に噴射されるため試し吹きが必要です。
しかし、塗装中に塗料の噴出量を調整することができず、調整の際は、一旦塗装を中断しなくてはなりません。
そのため、塗装前に試し吹きする必要があります。
メリットは、細かな調整が不要という場合には、シンプルで使いやすく、エアーと塗料が共に一定量噴射できるので広い面積などに適しています。
スプレー缶のエアブラシ版といった感じです。
デメリットは、エアー塗料の噴出量の微調整ができず、塗装をしていないときにダイヤルを開けたままにしておくと、カップ内の塗料が先端から垂れてくるので、塗装を中断しているときはダイヤルを閉めておく必要があります。
塗装再開時には、またダイヤルを開けなくてはならないため、試し吹きで調整する必要があります。
繊細なタッチが必要な塗装には、あまり向かないです。
エアブラシ ハンドピースのダブルアクション
ダブルアクションとは、上部ボタンを押すとエアーが噴射され、そのボタンを後に引くとエアーと一緒に塗料が噴射され始めます。
押す量と引く量の加減で、エアーと塗料の噴射量が手元で調整できるため、塗装面の面積に違いがあっても指先で調整ができ、グラデーションなどの塗装も指先の感覚で塗装可能です。
ボタンの押し加減でエアーの噴射量が調整でき、ボタンの引き加減で塗料の噴射量の調整ができま、広い範囲や、繊細なタッチにも対応できます。
エアーと塗料の微調整が指一本でできるため塗装の自由度が高く、多くのユーザーに使われています。
エアブラシ ハンドピースのトリガーアクション
トリガーアクションとは、エアーと塗料の噴射がトリガー(レバー)ででき、軽くトリガーを引くとエアーが噴射され、強く引くと塗料が噴射し始めます。
エアーの噴射量の調整はできませんが、トリガー引き加減で塗料の噴射量は調整できます。
細かい作業向きではないですが、全面の塗装やグラデーションなどの塗装には疲れず扱いやすくなっています。
エアーのみとエアーと塗料同時の噴射がトリガー一本でできるため、長時間の塗装に適しています。
エアブラシハンドピースの塗料カップの位置
ハンドピースには、塗料を入れるカップが上に付いているものと、下に付いているものがあります。
ハンドピースの重力式(ドロップ式)
塗料カップが上に付いている重力式のものは、塗料の補充の際、塗料カップ上のキャップを外すだけで塗料の補充ができます。
塗料カップ一体型のものは塗料を入れる量が決まっているため、広い面積を塗装する場合、塗料カップが小さいと塗料の補充を頻繁にしなくてはなりません。
塗料カップの大きさのメリットは、小さければハンドピースが軽く、取り回ししやすいことと疲れないことです。
塗料カップが取り外しができるタイプのものは、塗料カップの大きさを変えることができ、広範囲を塗装できるメリットがありますが、塗料カップのジョイント部分に塗料が入り込むことがあるため、洗浄に手間が掛かるデメリットもあります。
頻繁に色を変えたりする場合は、ジョイントのネジ部まで洗浄しないと、塗料が混ざってしまう場合があります。
エアブラシ ハンドピースの吸い上げ式
吸い上げ式のメリットは大容量なので広い面積が一度に塗れることと、塗料のビンがあれば、そのまま蓋をし保管できます。
デメリットは、取り回しが悪く、塗装後や色を変えるときの洗浄が面倒なことです。
エアブラシ ハンドピースの口径
エアブラシの塗装に興味があり、いざ買うときにハンドピースの種類は決めたけど、ノズルの口径ってどれを選んでいいか良く分からないということがあります。
ノズル口径とは、塗料を噴射させる先端の太さを表し、ノズル口径が小さければ細く、大聞ければ太く線が描けます。
一般的にプラモデルなどの塗装には、0.2~0.5㎜のものがよく使われています。
ノズル口径を選ぶ際は、良く塗るパーツの塗装の面積や塗料の粘度などを考える必要があります。
ノズル口径が小さい場合、粘度の硬い塗料を使うと、詰まりを起こし塗料が出なくなってしう場合があります。
逆の場合だと塗装の際、塗料が垂れやすくなり、塗装が難しくなってしまいます。
ノズル口径を選ぶ際は、どの程度の塗装をするかで大体決めることができます。
グラデーション塗装や繊細なタッチの塗装を必要としない広範囲を塗装したい場合は、0.5㎜のノズル口径が適しています。
細かい繊細なタッチが必要な塗装の場合は、0.2㎜の口径が適しています。
口径が小さければ小さいほど、塗料の希釈に注意が必要になり、塗料が濃いと詰まりを起こしたりします。
また、メタリックの粒子が粗いと詰まりを起こす場合があります。
ノズル口径が大きいと塗料の噴射量が多く、厚塗りができるためカーモデルの艶などが出しやすくなりますが、塗料の噴射量が多い反面、細かい繊細なタッチなどがやりにくくなります。
塗装時のエアー圧力や、ノズル口径、塗料の希釈などにより多少異なりますが、よく使われているノズル口径.03㎜のハンドピースの場合、塗装の幅の目安として、パーツから10cm離した場合、20~30㎜の幅で塗装ができます。
エアーの圧の調整や、ニードル(塗料噴射量の調整)のしぼり加減、パーツからの距離で、細い線からグラデーションまで描くことができます。
ノズル口径0.3㎜の場合ですが、購入の参考にしてください。
エアブラシ エアブラシハンドピースのキャップ形状
ハンドピースのキャップの形状は2種類あり、円筒型のものと王冠型のものがあります。
円筒式
王冠型
王冠型は円筒型のものと比べて、近距離の塗装でのエアーの吹き返しを低減し塗料の跳ね返りを防ぐ役割があると言われています。
円筒型も王冠型も通常の塗装には差が出ませんが、ハンドピースの洗浄の際、円筒型のものは先を指で押さえてうがい(洗浄方法)ができますが、王冠型の場合は、キャップを緩めてうがいをさせます。
(円筒型も王冠型もキャップを緩めてうがいができます)
ガンダムマーカー エアブラシ システム
塗料の代わりにガンダムマーカーを使ったGSIクレオス ガンダムマーカー エアブラシ システムが人気です。
ガンダムマーカーを使うため塗料を必要とせず、すぐにエアブラシ塗装ができる優れものです。
塗料を使わないので、塗料の希釈やハンドピースの洗浄の必要なし!
面倒な作業を全て省いたエアブラシです。
エアブラシのハンドピースひとつとってもいろいろな種類があり、どれにするか迷ってしまいます。
自分の塗装スタイルにもよりますが、初めて使うエアブラシのおすすめは、ドロップ式の0.3㎜ダブルアクションがおすすめです。
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